本棚と本を読む時間
読書家というほど本の虫というわけではない。
本が好きという程度で、読むのも遅いし、好みも偏っている。
それでも本を読まない日はほとんどなく、平日は通勤電車で読み、休日は自室やカフェで読むことが習慣になっている。
ところが、コロナの収束とともに通勤電車は以前にも増して混んでおり、とても本を読める状況ではなくなった。
読むのが遅いうえに、さらに本を読む時間が限られてきて、一冊の本を読み終えるまでに数日かかってしまう。
この現状に合わせて買う本の量をセーブしたい、というかセーブしなきゃなって思うのもつかの間、本屋へ立ち寄れば、あれもこれもと数冊買ってきては積読、という有り様。
なんか申し訳ない気持ちになるのよ、本に対して。
本たちが、わたしたちは大丈夫ですよ、お気になさらずに。あなたが読んでくれる日が来るのをここで静かに待っていますよ、って言ってくれてるって、本が。という都合のいい妄想ばかりしていて。
本棚には3つのゾーンがある。
1つ目はすでに読んだ本あるいはこれから読むつもりの好きな本。
2つ目は何度も繰り返し読んでいるバイブル的な本。
3つ目は読めるようになりたい野望の本。
シンプルな暮らしを心掛けているといいながら、近ごろの本棚は野望に満ちていて落ち着きがない。
こうなったらいいなと思う理想の本棚は、2つ目のゾーンがあれば十分と思えるマインドになれば叶うはずなのに。